オランダ最古の大学都市ライデンにあるライデン国立古代博物館は、1818年に設立された世界でも最古の国立博物館のひとつ。総数20万点以上の所蔵品を有し、なかでもエジプト関係の貴重なコレクションは2万5千点にのぼって世界屈指の質と量を誇ります。さらに60年以上にわたるエジプトでの発掘調査を続け、すぐれた研究成果でも世界をリードする館として広く知られています。

　本展は、同館のエジプト・コレクションから、豪華なミイラ棺、聖なる象形文字（ヒエログリフ）による碑や書、呪術的装身具や神々の像、人形、多様な副葬品など、人や動物のミイラを含む約250点を厳選して紹介。「探検」「発見」「解読」「スキャン」をキーワードに、最新の科学技術を用いた調査も踏まえて、3000年の長きにわたった古代エジプト文明の美と神秘の世界を、様々な角度から読み解きます。

　壮大な歴史を刻んだ幾多の王朝の栄華、人々の生活や美意識、独特の死生観・宗教観、永遠の生を望んだミイラ作りの過程など、同館の研究から解き明かされた、古代エジプトの新たな魅力に迫る展覧会として、2020年秋から日本各地を巡回、話題を呼んで本札幌展が最終開催となります。