日本でも大人気のリサ・ラーソン(Lisa Larson/1931年生まれ)は、スウェーデンの陶芸作家です。表情豊かな動物やユーモラスな人物の姿をモチーフとし、素朴で温かみあふれる作品で知られています。リサ・ラーソンは、ヨーテボリのアート・スクールで陶芸を学び、陶器制作会社のグスタフスベリ社で、20年以上にわたりデザイナーとして数々の作品を生み出しました。その後、フリーになり、現在にいたるまで一点ものの作品(ユニークピース)を制作し続けています。

 リサ・ラーソンは創作において様々な影響を受けています。同年代や先輩の北欧の作家たち、60年代に滞在先のアメリカで触れた当時の文化、70年代に来日し親交が生まれた日本の陶芸家たち…。本展では、そうした、リサ・ラーソンの創作の源泉にも触れながら、彼女が創り上げた豊かな表現世界をご紹介します。初期から近年に至る約200点の作品の他、スティグ・リンドベリら北欧を代表する作家たちの作品約20点を通じて、リサ・ラーソンの創作の旅路を一緒にたどっていきましょう。

リサ・ラーソン Lisa Larson

リサ・ラーソン
©Emma Mattsson

《幼少期に作られた木製人形》1940年代
《気球/トラフィックシリーズ》1971-1973年
《リサが14歳の時に描いた祖父母の家の絵》1945年
《マリン/ラーソン家の子どもたちシリーズ(原型作品)》製造1962-1980年
《カッレ/ラーソン家の子どもたちシリーズ》製造1964-1980年
《スティグ・リンドベリの肖像(ユニークピース)》1990年代
《イヌ(ユニークピース)》2000年代

いずれもリサ・ラーソン蔵 © Lisa Larson/Alvaro Campo