見どころ・作品紹介

ぴん!とはねあげた口ひげ、ぐにゃりとゆがんだ時計、棒つきキャンディのポップなデザイン。誰もがきっとどこかで目にしているこれらは、すべてダリのもの。

《シュルレアリスム的時間の目》(「シュルレアリスムの思い出」より) 1971年

《蝶に囲まれたダリのシュルレアリスム的肖像》(「シュルレアリスムの思い出」より) 1971年

ダリ、とは?

サルバドール・ダリ(1904-1989)は、スペインのカタルーニャ地方に生まれた、20世紀を代表する画家のひとりです。油彩、版画のほか、彫刻、舞台芸術、デザイン、映画の制作、そして文筆活動とマルチな活動をした芸術家です。

夢、幻想の世界を写実に

早くから絵の才能を認められたダリは、マドリードの美術学校で学んだ後、1920年代後半に20代でパリに出て、シュルレアリスム(超現実主義)の芸術家や文筆家たちと交流を深めました。やがてダリ自身も、非現実的な夢や幻覚、無意識の世界を写実的な表現で描き出す独自のスタイルを打ち出し、シュルレアリスムの一員として活躍していきます。

シュルレアリスムが炸裂!

ダリは、後半生で版画制作に力を入れ、文学作品の挿画も手がけました。その中には、ダンテ『神曲』、ゲーテ『ファウスト』、『トリスタンとイズー』などヨーロッパ文学史を彩る名作が多く含まれています。しかし、そこはダリ! 古典の文学作品をもとに、ダリ独自のシュルレアリスム的イメージを炸裂させ、奇想天外な世界を展開していきます。

この展覧会では、ダリの円熟期から晩年に制作された版画約200点に彫刻6点を加えて展示します。函館美術館を舞台に繰り広げられるダリの世界に遊んでみませんか?関連事業も盛りだくさん。展示と合わせてお楽しみください!

《煉獄篇20:貪欲の罪(第20歌)》(「神曲」より) 1963年

《シュルレアリスム的花娘》(「シュルレアリスムの思い出」より) 1971年

© Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR Tokyo, 2018 E3022

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